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ディズニーを復活させた!「リトルマーメイド」の制作秘話と作品の魅力。

「リトル・マーメイド」は、実はスタジオの危機的状況を復活させた作品だということをご存じでしょうか。

1980年代のスタジオでは、なかなか目立ったヒット作に恵まれず、低迷期が続いていました。

「リトルマーメイド」はその時期に作られた作品であり、1990年代の「ディズニールネッサンス」と呼ばれる第2次黄金期の始まりとなる作品となりました。

本記事では、ディズニーを低迷期から復活させた「リトルマーメイド」の制作秘話と作品の魅力について、まとめていきます。

目次

ディズニーの人気低迷期?

スタジオの過渡期

1966年12月5日にウォルト・ディズニーが死去し、その5年後に兄ロイが他界。

さらに、1930年から数多くの名作を作り上げてきた、伝説の9人のアニメーター「ナイン・オールドメン」のメンバーが亡くなったり引退したりしました。

スタジオの核であったディズニー兄弟や第1次黄金期を支えたアニメーターを失い、1970~80年代にはディズニースタジオは低迷期を迎えていました。

その様子は、「誰もディズニーのアニメーションに期待しなくなっていた」と言われるほどでした。

第二次黄金期の始まり

スタジオが激動の過渡期の中、アンデルセンの童話「人魚姫」をアニメーション化するアイディアが採用されます。

原作では王子と結ばれなかったという結末でしたが、ハッピーエンドにアレンジし、約4年の歳月をかけて制作されました。

「リトル・マーメイド」は1989年に公開されましたが、公開前は、あまり期待されていなかったといいます。

しかし、実際には、ディズニースタジオを商業的に復活させただけでなく、18年ぶりにアカデミー賞歌曲賞と作曲賞を受賞。

「美女と野獣」「アラジン」「ライオンキング」などのヒット作を世に出した、1990年代の「ディズニールネッサンス」期と呼ばれる黄金期の始まりとなったのです。

「リトル・マーメイド」の制作秘話と作品の魅力

手書きのセル画だけを使った最後のディズニー作品

「リトルマーメイド」は、ディズニースタジオにおいて、手書きのセル画だけを使う伝統的な手法で作られた最後の長編作品です。

これ以降のディズニーアニメーションは、デジタルアニメーションと手描きを併用するようになりました。

本作の総作画枚数は100万枚以上にも及びます。

水中の世界をアニメーション化するのはとても難しく、モーションモデルに実際に海に潜ってもらい、その様子を撮影し、水中での髪の動きを観察し、動く髪を表現しました。

波紋や泡も全て手書きで、同じ泡は2つとないというこだわりぶり。

作中に登場する泡の数は、なんと約100万個にも及び、あまりに膨大な作業のため、中国の制作会社に外注したのだとか。

そして、タコのような海の魔女・アースラの触手は6本です。8本ではなく、6本にしたのも、アニメ化しやすかったからという理由なのだそうです。

30年ぶりのプリンセスムービー

1959年に公開された「眠れる森の美女」が興行的に失敗した後、スタジオでは長い間、プリンセスムービーは制作されませんでした。

「リトルマーメイド」は、実に30年ぶりに制作されたプリンセスムービーであり、それまでのプリンセス像の転換点となっています。

それまでの「白雪姫」「眠れる森の美女」「シンデレラ」で描かれているプリンセスは、心優しく愛らしい、王子様を健気に待つ受動的なイメージがありました。

しかし、本作のアリエルは、好奇心旺盛で自由奔放。

人間の世界を知りたいという望みをもち、良くも悪くも自分で決断し、物事を進めていく能動的なパーソナリティをもっています。

また、厳格な父親との対立という、普通のティーンエイジャーの姿に多くの人が共感でき、親しみやすいキャラクターとなっています。

このように、「リトルマーメイド」は単なるラブストーリーではなく、「自由に自分らしく生きる」ために闘う姿が多くの人からの支持を受けました。

ハワード・アシュマンが作詞した「Part of Your World」は、アリエルが自由を求め、夢を語るテーマソングとして、重要な歌唱シーンとなっています。

2人の天才音楽家の存在

作品を盛り上げる、魅力的な音楽の数々。

音楽を担当したのは、ハワード・アシュマンと、アラン・メンケンの2人です。

海の生活の楽しさを歌った「アンダー・ザ・シー」は、アカデミー賞歌曲賞を受賞し、アラン個人として作曲賞を受賞しました。

ちなみにアラン・メンケンは、本作がデビュー作であり、本人は、自身が最初にかき上げた作品を最低の仕上がりだと思い、絶対に首になると思っていたのだそう。

ハワード・アシュマンと、アラン・メンケンが本作で与えた功績は大きく、彼らは新たなミュージカルの方式を生み出しました。

歌をただの歌としてではなく、登場人物の気持ちやストーリーに合っている歌詞を盛り込むことで、音楽を通して物語を伝える手法を編み出したのです。

特にハワードは、作詞家の枠にとどまらず、音楽とキャラクターの表情や動き、キャストの歌声が融合するよう制作チームに提言しました。

この作品を機に、音楽が物語を促進するという新しい構造が生まれ、この形が後のディズニー作品のスタンダードとなったのです。

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まとめ

ディズニー低迷期を復活させた、「リトルマーメイド」の制作秘話と作品の魅力についてまとめました。

スタジオが過渡期の中での製作は、相当なプレッシャーだったと推察します。

子供の頃、何回も見ていた「リトルマーメイド」の制作背景を知り、改めてその作品の魅力を知ることができました。

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この記事を書いた人

東京都在住、一人暮らしをしているOLです。
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